ザ・ゴール2

ザ・ゴール 2 ― 思考プロセス

ザ・ゴール 2 ― 思考プロセス

ビジネス、プライベートに関わらず、日常の様々な問題は、いろんな要素が絡み合っているように思える。しかし、実は、あらゆる問題の本質はシンプルであり、考え方のフレームワークを持っていれば、冷静に問題に向き合うことができる。

  • ゴールを共有する。
  • そこに向かうために、関わる人それぞれが問題に思っていることを共有する。
  • 矛盾、対立を確認する。
  • 全員で解決すべき問題を見極め、取り組む。

簡単で当たり前のようなことだが、これを確実に、順序だてて実行するのは難しい。
状況によって、アプローチも変わってくるだろう。
しかし、重要なのは、問題に対して、当事者意識を持って考え始めるというステップだ。
このステップに関して、本書は非常に参考になる。

「思考プロセス」を展開する鍵は、問題に至るまでの様々な要素をを書き出すための手法である。この手法は、何も難しいことはなく、ただ、あるテーマについて書き出すだけ。

  • 現状問題構造ツリー
  • UDE(Undesirable Effects)
  • 雲(Cloud)
  • 未来問題構造ツリー
  • ネガティブブランチ
  • 前提条件ツリー
  • 移行ツリー
  • ステートメント

などと名づけられているが、状況に応じて、考え始める(書き始める)ための簡単な手引きと思えばよい。本書でも、ストーリーの中で遭遇するあらゆる問題に、この思考プロセスに基づいて分析が始まる。もちろん、画一的な答えなど無い問題ばかりだが、主人公のアレックスは、この手法に基づくことで、スピーディに考えることを開始していく。読み手としても自然に考えについていける展開になっている。

ザ・ゴール2では、さらにあらゆる場面に通用する、思考プロセスをテーマにしている。
ザ・ゴール」同様、非常に簡単なアイデアをまとめたもののように感じられるのだが、この当たり前のことが、なかなかできない。こうした、フレームワークを持っていることは、自信につながるだろう。