なぜ、アナログが良いのか。

mixi日記でコメントをいただき、考えをまとめるきっかけになったので、こちらにも書いてみます。

「かんばんの効果」について上司と議論になった時、うまく説明できませんでした。
アナログである理由って何なんでしょうか。。。


プロジェクトファシリテーションで述べられている、タスク管理や進捗管理には、紙に手書きでグラフを描いたり、付箋を貼ったりする、いわゆる「アナログ」なプラクティスが、あらゆる場面で行われています。

紙に手書き、付箋といった、「アナログ」なツールは、なぜ、良いのでしょうか。

平鍋さんがいろんなところで話していることを、私の理解で言い直してるだけですが、
アナログであることの理由を聴かれたら、”一瞬で伝わる情報量の差”を現場にあわせて分析して、説明すべきだと思います。

現時点でのPCをはじめとする電子機器で作られるタスク管理シートやスケジュール表は、能動的に情報を取りに行ったときはかなりの応答速度で欲しい情報を返してくれるようになったものの、ぱっと見て、受動的に入ってくる情報となると、圧倒的に解像度が足りません。見た目の画像としての情報だけでなく、紙やマーカーの質感、音、においまで、まだまだ、アナログのほうが簡単に、表現の幅を広げられることが多いと思います。メンバーを動かすには、短時間で(ぱっと)多くの情報を伝えることが非常に重要で、このてんで、アナログが圧倒的に”有利”な場面が多いということが理由だと思います。
もちろん、ツールの進化で電子化したほうが良い場面も着々と増えてきているので、そこに固執したくは無いですが、その時点で使える、最高の武器を使うのが合理的と考えます。

あくまでも、見える化の手段として選択しているのです。

(なので、「PF=アナログ化」という図式は作って欲しくないです。)



そして、上記のような固い理由をまとめてみましたが、何より重要なのは、「楽しいこと」かもしれません。

紙に、いろんなマーカーや付箋を使って、いかに見やすく、すぐに情報を伝えられるように表現するか、試行錯誤しながら作っていくのは、いつも新鮮で楽しいことです。
PCに向かって、Excelのシート作ってるよりも、数百倍もやりがいがあります。

こうした、楽しいことを試してみることで、自律的なプロジェクト運営、「カイゼン」が生まれるのではないでしょうか。