ATTiny85を使った小型ゲーム機の製作(その2:小型ケース加工、ユニバーサル基板への実装)
tinyjoypadで公開されている情報に基づいて、小型・省電力で安価なATTiny85を使った小型ゲーム機を製作しました。
前回の記事では、ATTiny85マイコンに書き込むまでの手順をまとめました。
この記事では、書き込んだマイコンやボタンを小型のケースにまとめて、持ち運んだり手軽に遊べるように組み上げるための情報をまとめてみたいと思います。
目次
ケースの選定と基板の加工
tinyjoypadはメインのATTiny85マイコン自体が小型で、対応してる液晶が0.96インチの小型なものもあり、周辺デバイスも抵抗とスピーカー、スイッチと、選びようによってはかなり小さな箱に収まります。
フリスクサイズのケースにもがんばったら十分収まる容量なので、良い箱が見つかったら、部品を並べてみて全体的に収まるかどうかを確認し、レイアウトを決めましょう。
今回、秋月で売ってる50円のフリスクケース大の透明スチロールケースを使用しました。
ケースに収まることがわかったら、寸法を測定したりして、スイッチや液晶の固定位置を決めていきます。プラスチックのケースだと、サインペンで位置を決めます。
穴を開けたときに消えますし、間違えてもリームーバーで消せるので、電池などの他の部品と干渉しないかなどを確認します。
次に、メインのユニバーサル基板の加工です。
フリスクケース大にピッタリの基板なんかも売ってたりしますが、私の場合Amazonで売ってる安いセットで近いサイズのものを加工して使ってます。
ケースに収まらない場合は、ニッパーで切って、切断面はヤスリがけすると綺麗になります。
スイッチの取り付け
スイッチの配置が決まったら、ケースに固定していきます。
基板側に実装してからケースの外に出すほうが良いのですが、基板・ケースの固定や位置決めをつめないといけないこと、加工が難しいことから、手軽に遊びでくっつけるだけなら、ケース側にスイッチを付けるほうが楽そうです。
ここでは、4本足のタクトスイッチを使いましたので、ケースにスイッチごとに4つの穴をあけて、スイッチに細い導線をはんだ付けしてからはめ込みます。
穴は、ピンバイスなどでスイッチの足の太さにあわせて直径1mm~2mm程度の穴をあけていきます。先に動線をはんだ付けしている足を入れる穴は広めにしておくと良いでしょう。
穴を開けたら主要な部品が干渉しないか、仮組みします。
今回のゲーム機では、液晶、電池がかなりの場所を取るので、上下のスペースを考えて並べます。結果、液晶をフタにネジ止めし、電池は底に貼り付けることで配置しました。
確認が終わったらスイッチを取り付けます。
小型のスイッチは、先にはんだ付けしておかないとプラスチックケースだと金属部だけ一瞬ではんだ付けするのがたいへんなので、最初に確実にくっつけておくようにします。
スイッチ部とメイン基板の接続設計
スイッチに動線をつけたら、メイン基板と接続するようにコネクタにまとめます。
コネクタにまとめておけば、メイン基板の実装と分離して行えるため、実装がやりやすくなります。コネクタのピン配置はメモしておくと良いでしょう。
スイッチ部の実装が終わったあと、メイン基板側のコネクタ場所を検討します。
今回のようなスペースに限りがある場合、L型のコネクタを用いて接続すると効率が良くなります。
メイン基板の実装
マイコンと電池とコネクタだけのシンプルな実装になります。
(あまり考えてなかった抵抗が、ボリュームと干渉することがわかり、足を思い切り伸ばして横に避けてますが・・・。)
ただし、裏側はコネクタの各端子とマイコンの足を必死でつないでます。
メイン基板とスイッチ部の結合
実装が終わったら、メイン基板とスイッチ部のコネクタを接続します。
電池を入れて動かす前に、主要部分の導通をテスタとかで確認しておくと安全です。
こんなふうに動きます
最後に、組み上げた小型ゲーム機の動作映像をあげておきます。
昔小さいゲームのキーホルダーが流行ったりしたのを知ってる世代だと盛り上がってくれます。小さなケースを見つけたら、是非チャレンジしてみてください。
ATTiny85を使った小型ゲーム機の製作(スペースインベーダー)