はじめまして数学(3)
シリーズ第3作。
3巻のテーマは『二階建ての数「分数」の世界』。
はじめまして数学〈3〉二階建ての数「分数」の世界 (幻冬舎文庫)
- 作者: 吉田武
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2006/12
- メディア: 文庫
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なんと、1冊・約250ページまるまる「分数」です。
この巻は計算が多いです。電卓を使った実践演習にもページが割かれています。
本書では,手順を暗記するものでも,証明を追いかけるものでもなく,実例を体験してもらうこと,数に対する感覚を養い,基本的な法則に対する親しみを持って貰うことを主眼としている。
とあるように、「算数」的なアプローチを取る。
1,2巻は、数学の世界観を与えるストーリー展開であり、ここで、実際に体を動かす。しかし、巻末では、きっちりと分数の『無限』を導かせ、そして、無理数の存在にも行き着くのである。
これがシリーズ最終巻ということで、ここまで読み進めれば、その世界に魅せられて、自らの足で探求を続ける人も多いだろう。
数学の世界には,不思議なことがたくさんあるのです。人間の営みが数学を生み,そして生まれた数学が再び私達を魅了しているのです。
(中略)
ただ何処の誰がどのように行おうとも,一つだけ絶対に変わらないことがあるのです。それは一所懸命に考えること,考えて考えて考え抜いて,何ヶ月も何年も,人生のエネルギーをこの一点に集中させて,考えた結果得られたもの,その全世界的,全人類的集大成が「数学」だ,ということです。
シリーズを通して、これから数学に興味を持ってもらい世代(私の経験からすると、小5ぐらい。)に読んでもらいたいのはもちろん、特に、数学を教える立場の人には是非知ってもらいたい。数学に触れる機会に、この「世界観」を与えられることで、大きな可能性が開けるはずだ。
"Hello! Mathematics!"
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1,2巻のレビューはこちら:
はじめまして数学〈1〉自然数を追え、無限を掴まえろ!
はじめまして数学〈2〉ベクトルをまわせ、ドミノを倒せ!