デッドライン仕事術
- 作者: 吉越浩一郎
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2007/12/15
- メディア: 新書
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タイトルにもなっているデッドライン仕事術はあくまでも一例。やり方もご想像の通りで、すべての仕事に期日を設けよという基本的なもの。タイトルに期待し、なんだか画期的な仕事術を求めて読んだ人は良い意味で裏切られるはず。本書で伝えるのは目新しい仕事術ではなくて、その考え方や姿勢。中途半端な小技を覚えるよりもシンプルに考えて、とにかく動け!ということを明快に綴っている。
日本のホワイトカラーは生産性が低いっていう話を前提に、「ワイガヤは集中力を奪うだけ」と否定したり、ブレストは無駄!と言い切る。先ずは、その残業依存の仕事のやり方を考えさせられる。
「時間がいくらあっても足りない」と愚痴をこぼしている人に限って、実は「時間はいくらでもある」と思っているように見えて仕方が無い。
足りないのは時間ではなくスピード。
仕事のアウトプット = 能力×時間×効率
「時間」を固定化すれば、必然的に「効率」が上がる。
時間には制限を設けて、スピードを上げる方法を追求すべき。
革新的アイデアを得たわけでは無いですが、仕事に対する姿勢を再確認してまとめる機会にはなりました。
以下、本書の気づきをまとめます。
【1章】仕事のスピードを3倍にする 〜まず、残業を止めてみる
- 先ずは定時退社してみる
- 電話より電子メール
- 集中できる空間を作る
- 会話を禁じる「がんばるタイム」を設ける
- 時系列のファイル
- どれからやるか悩む必要なし
- すべての仕事に期日を設ける
- 期日の基本は「明日」。大きな仕事はブレイクダウンする。
- 数を減らすより「重さ」を減らす
- 朝イチからエンジン全開できるようにする
【2章】即決即断 〜どうすれば判断力が身につくか
- 迷ってる時間が無駄。
- ペンディングするぐらいなら決めたほうが良い
- 組織の判断スピードは、トップから現場の距離。
- 仕事の出来ない管理職ほど情報を隠す
- 世間の「常識」を知ると判断が早まる
- 「マネージャはエッジを持たなければならない」(by ジャック・ウェルチ)
- いわゆる日本のコミュニケーション能力である「玉虫色の判断」はNG
- 互いを傷つけ合ってでも協力する雰囲気
- 意見対立に個人の「勝ち」は無い。どの意見を採用すれば会社が勝てるか。
- 「会社のために」という目的の前では、社員も社長も平等
- 本当のトップダウン
- あらゆる意見を聴きながら、正しい判断を果敢に実行すること
- 撤退のルールを決める
- トリンプの閉店会議
- 問題の「エメンタールチーズ化」
- どんな大きな問題でも、ちょっとずつ穴を開けていけば、容易につぶす事ができる。
【3章】キャリアアップできる人間の思考法 〜仕事はゲーム、技は盗め
【4章】「会議」と「デッドライン」で部下を動かす 〜簡単で効果的なマネジメント手法
- 会議の正しいやり方
- プロセスを含めて情報を共有
- プロセスを共有すると、会議の場は最前線になる
- 会議は決める場。ブレストは時間の無駄
- 論理的思考は会議で鍛える
- デッドライン管理の場としての会議
- 役割を持った会議にする
- 部下にとっての最高の褒美は「何も言わない事」
- 経営の答えは現場にある