嘘を見破る質問力
- 作者: 荘司雅彦
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2008/06/19
- メディア: 単行本
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絶えず流れてくる詐欺のニュースや、政治家の答弁なんかをテレビで見てると、「世の中嘘つきばっかり!」と思ってしまっても無理は無い。しかし、日常を冷静にふりかえってみると、悪意をもった「嘘」をつく人というのは、実はほとんどいない。このことは、この興味深いタイトルの本の中でも終始述べられている。さらに、弁護士がそう言うのだから説得力がある。
自分が思い込んでいる「真実」と違うことを言う人や場面に出くわすことも少なくない。しかし、ほとんどが「嘘」ではなく「記憶違い」と言い換えることができるのである。(さらに言うと、自分自信の記憶違いも結構多い。)この「記憶違い」に気分良く気づいてもらい、コミュニケーションを円滑にするための話術は、日常やビジネスシーンのあらゆる場面でも有効といえる。
本書では、嘘・記憶違いのメカニズムを分析し、それをうまく分解して認識させ、自覚に導く方法が丁寧に解説されている。
わざと相槌をうたずに、じっと目を見て相手の話を聞く
なんか効果ありそう。
わかっていても、これやられると思うと恐ろしい。
- 裁判での嘘と、解決に導く事例
- 男性は女性より嘘をつくのが下手
- 反撃不能な女性の嘘
のあたりなんかは読んでて普通に面白かった。
この印象深いタイトルに期待してしまいがちだが、注意が必要なのは、
反対尋問はアート
と序盤で述べられているように、この本を読んですぐにズバッ!という質問ができるわけではない。
あくまでも日常やビジネスシーンでのコミュニケーションを円滑にするためのスキルとして、気遣いのためのアンテナを得るという、実益的な期待を持って読むと面白い。
会話で食い違いの多いと感じている方、気の利いた質問ができないとお悩みの方にはおすすめです。