ワークショップデザイン

イデア出しのための集まりや、チームや組織のコミュニケーションの促進を図るのには、「ワークショップ」が効果的です。エンジニアであれば、プログラミングや設計のスキルを、実際に手を動かしながら実践的に学ぶ場としても有効でしょう。私も同じ内容を学ぶのであれば、ただ講師の人が話をして聞いているだけの勉強会よりも、ワークショップ形式で行われている方に参加します。もちろん、自分の主宰する勉強会などのイベントもワークショップ形式にすると、参加者の方にとっても充実したものになります。

そんな参加型・体験型の場としてのワークショップを組み立てるには、いろんなノウハウが必要です。
これまで、社内外でワークショップをやってきましたが、もっとスムースに進めるには、もっと参加者の人に楽しんでもらうには、もっと確実に内容を習得してもらうにはどうすれば良いか、ということはずっと悩んでいます。回数を重ねることで得るスキルもありますし、これまで参加したことの無かったワークショップに参加することで得られるノウハウもあります。逆に、ワークショップをやってみたいと考えている人にとっては、これらのノウハウが無いために、開催に踏み切れないという状況もあるのではないでしょうか。

本書、「ワークショップデザイン」には、ワークショップを運営する側のノウハウがぎゅーーーっと詰まってます。マニュアルというよりも、辞書に近い。この内容をすべて習得する必要は無いが、この本に書いていることの中から、自分のやりたいワークショップの型を探して、コンテンツを当てはめていくという使い方をする本です。

ワークショップの全体構成の組み立て方から始まり、アイスブレイクのやり方や会場のレイアウトといった、場の作り方、意見を活性化するためのスキルや、様々なツールの活用方法、そして、ファシリテーターの心構えまで。何より、ワークショップの目的設定のところを一番強調しているのは重要だと思います。目的さえぶれなければ、少々、進行が拙くても参加者には得るものがある。

これからいろんな勉強会やイベント運営で活用していきたい一冊です。