「人」についてもう一度考えてみる - アジャイルジャパン2009


http://agilejapan.org/

「これまでの生産管理的なプロジェクトマネジメントとは、そもそも成功の定義が違う」

このことに気づかないと、なぜアジャイルをやるのかが理解しにくいと思います。

顧客の要求仕様通りに作ったのにビジネスとしてうまくいかない、そんな事例が少なくないのがシステム開発の問題点です。
要件を明確にして、きっちり見積もりして、要求どおりの品質レベルで、期日までに納品する。「プロジェクトの成功」をこれだけに限定していないでしょうか。生産管理という意味でのマネジメントだけを追及しても、本質的な成功はなかなか見えてきません。

アジャイルソフトウェア開発では、顧客(最終のユーザー)、そして開発者自身にとっての成功を考えます。

アジャイルソフトウェア開発というと、開発の進め方(プロセス)や、ペアプログラミング、テスト駆動といったプラクティスに目がいきがちです。
しかし、アジャイルをやる本当の目的は、本質的な「成功」を目指していることだと思います。

Webシステムや、組み込みソフトウェアなど、ソフトウェアが関わるあらゆるシステムは、人が必要と感じたものです。
さらに、それを考えるのも、作るエンジニアも「人」です。
結局、「人」についてしっかり考えられることが、本当の意味での成功に近づけるのではないかと思います。
少し前まで、日本が力を発揮していたものづくりの強みも、人付き合いを重視し、人についての感性の鋭さから引き出されていたものだと考えます。

今回やることになった「アジャイルジャパン」は、『アジャイルは人だ!』をテーマに掲げています。

私は、日本のソフトウェア開発スタイルを変えたい、と本気でと思っていて、そのために、なるべく、アジャイル、という言葉を使わずに、日本の管理職に響くよう、「人」を中心に巻き込みたい。ウォーターフォールとの対立構造を持ち込まずに、すっと、納得できるような論を築きたいと思っています。
(平鍋さん)

http://blogs.itmedia.co.jp/hiranabe/2009/03/qcon-tokyo-2009.html(An Agile Way)


私は今まで、XPなどのアジャイルプロセスを全面的に採用したことはありませんし、自分をアジャイルな開発者だと思ったことはありません。しかし、今、自分はアジャイルな管理職であると自称できます。私の管理スタイルは「アジャイル的」です。つまり、技術的な細かいところは脇に置いたとしても、「プロセスやツールよりも人と人との交流」を重視していることだけは間違いない。

具体的には、人に注目したチームビルディングや場づくりを自分なりに工夫・改良しながらチームで続けています。さらに最近は、組織全体を巻き込んでいきいきした現場を作りたいと行動を開始しました。 
(岡島さん)

http://d.hatena.ne.jp/HappymanOkajima/20090303/1236051994 (TECH-moratorium : テクモラトリアム)



アジャイルジャパンは、ソフトウェア開発における「人」の大切さを、ずっと考えてきた人たちによって立ち上げられました。

もう一度、「人」にフォーカスして考える機会を持ちましょう。


http://agilejapan.org/

※今回のイベントでは、アジャイルっぽく「ペア割引」というのがあります。
3月10日までに申し込んでいただければ、かなりお得です。ぜひ、上司や同僚、客先の方も一緒に参加してみてください!