LinuxCon 2010レポート
9/27〜9/29に六本木ヒルズで行われていた、LinuxCon2010に参加してきました。
今年は3日間の開催ですが、真ん中はGoogleDeveloperDayに行ってたので、1日目と3日目の2日だけの参戦です。(2日目のJon Corbetの"The Kernel Report"は聴きたかったなあ・・・。)
昨年のJapanLinuxSymposiumは、はじめてカーネルハッカーたちに囲まれてテンション上がりまくりでしたが、今年は2回目なので落ち着いて参加できた気がします。
私が参加したレポート、詳細メモへのリンクを以下に貼っていきます。
レポート
9/27(1日目)
- 「Ubiquitous Linux: The New Computing Fabric」(Jim Zemlin, Executive Director at The Linux Foundation)
- 「Got MeeGo?」(Dirk Hohndel, Chief Linux and Open Source Technologist, Intel Corporation)
- IntelのDirk Hohndelによる”MeeGo”のお話。
- 「Linux Kernel Panel」
- カーネルハッカー5人のパネルディスカッション。内輪ネタ満載で面白かった。
- James Bottomley, Distinguished Engineer at Novell and Linux Kernel maintainer of the SCSI subsystem, the Linux Voyager port and the 53c700 driver
- Jon Corbet, Linux kernel developer and editor, Linux Weekly News (LWN)
- Greg Kroah-Hartman, Fellow at Novell and USB & PCI Subsystem Maintainer
- Peter Zijlstra, developer at Red Hat and co-maintainer of the scheduler, lockdep and perf_event;
- Christoph Hellwig, kernel developer specializing in file systems and virtualization Moderated by Rusty Russell, IBM
- カーネルハッカー5人のパネルディスカッション。内輪ネタ満載で面白かった。
9/29(3日目)
- 「Multi-core Scalability on Modern Linux Kernels」(Andi Kleen, Intel Corporation)
- スケーラビリティのお話。スケールアップすると性能が落ちたり、問題が出るポイントのまとめと、対策パッチの紹介。
- 「Tuning Your Linux」(Cai Fei, Fujitsu)
- Linuxのチューニングの事例紹介。
- 「How to Extract a Process Coredump Image From Crashdump」(Seigo Iguchi, NEC)
- kmsg_dumperで、クラッシュ時にMTDにprintkバッファを出力する実装。
LinuxConとGoogleDeveloperDay両方に参加してみて思ったこと
LinuxCon3日間のちょうど真ん中にGoogleのイベントに行ったのがきっかけか、Linuxのような純粋なオープンソースコミュニティのイベントと、企業主導のイベントの温度差みないなのを感じました。
LinuxConは、参加者=作り手なので、本当に開発者同士の議論が会場のそこら中で行われています。
GoogleDeveloperDayは、かっこいい演出のプレゼン、しっかり組まれた講演スケジュールから、Googleが示すビジョン、Googleが提供するプラットフォーム(サービスとAPI)をお披露目するイベントでした。イベント参加者と作り手(Googleエンジニア)の間には明確な区切りがあったように思います。
もちろん、どっちが良いとか悪いとかではなく、役割の差がはっきり見えたということです。
LinuxConはオープンソースコミュニティの力の代表的成果であるLinuxというソフトウェアを作るためのコミュニティが、開発を進めるためにやってるイベント。
GoogleDeveloperDayは、Googleが示すビジョンで、オープンソースプラットフォームを活用し、ビジネスにつなげているディベロッパーのためのイベント。
両方に参加できた3日間は非常に充実したものでした。
うまく、今後の成果につなげて行きたいと思います。