Jetson NanoでCPU/GPUの動作状態を表示する
NVIDIAのJetson Nano (2GB)買ってみました。
10センチ×8センチの筐体に128コアGPUと4コアCPUを搭載していて、豊富なインタフェースを備えた、小さくてパワフルなコンピュータボードです。しかも、2GB版だと7000円台で購入できます。
これまで組み込み用途の小型コンピュータボードとしては用途でRaspberryPiが有力でしたが、JetsonNanoだとGPUが強力なので、ビデオや静止画の加工やAIを使った認識処理を備えたデバイスを作るには現時点では最適なボードだと思います。
128コアGPUがどれぐらい動いてるのかが気になったので、まずは測定環境を揃えました。
目次
jtop(jetson_stats)のインストール
Jetsonの状態表示・設定を行うユーティリティとして、jetson_statsがあります。
これに含まれているjtopコマンドを使えば、jetson nanoの状態を簡単に確認することができます。
python-pipからコマンド一つでインストールができます。
まずはpython-pipをインストール。
makoto@makoto-jetson:~$ sudo apt-get install python-pip
次に、jetson-statsをインストール。
makoto@makoto-jetson:~$ sudo -H pip install -U jetson-stats
jtopの起動
インストールができたら、jtopコマンドを起動できます。
makoto@makoto-jetson:~$ jtop
jtopを起動すると次のような画面が出ます。
一番左のタブは「ALL」で、CPU/GPUほか、システム全体の状態が表示されます。
Youtube再生中のシステム状態
Chromeを起動してYoutubeを閲覧すると、動画エンコードやブラウザのネットワークキャッシュ処理など、CPU/GPUを総動員して動きます。このときのjtopの表示を録画した動画を作りました。参考にご覧いただければと思います。
Jetson Nano(2GB)でYoutube再生時のCPU/GPU負荷を表示する
jtopの機能と画面表示の例
jtopで表示できる画面と、Youtube再生中のいくつかの状態をキャプチャしてみました。
システム全体状態
GPU状態
CPU状態
メモリーの状態
ファン、電力制御状態
ソフトウェアバージョン情報
まとめ
Jetson Nanoをとりあえず立ち上げて状態表示してみた程度ですが、Youtubeとかちょこちょこ触ってる限りは、普通のPCのようです。8千円弱でこの環境が使えるのはすばらしいですね。(横に並べてるCore i9でメモリ64GB載せたマシンと交互に触ってるとさすがにもっさりしてますが・・・。)
GPUがフォーカスされますが、4コアCPUもRaspberryPi4に見劣りしないですし、今後GPUを活かしたアプリは増えると考えると、組み込み用途としてのコンピュータボードとしては最有力になるような気がします。
RaspberryPi4と比べながら、いろいろ遊んでみたいと思います。
今回使った機材等のリスト
最後に、今回の検証で使った機材をリストアップしておきます。