重力ピエロ

重力ピエロ (新潮文庫)

重力ピエロ (新潮文庫)

背景も暗いし、物語の中心にいる人物が持つ、怒り・復讐からくる、極端なまでの性に対する嫌悪感、感情の不可解さが不気味で、ちょっと身構えてしまった。でも、それを結末まで読ませる表現力はすごかった。
随所に見せる華麗な表現が、不可解な点を正当化してしまう。
もしかしたら、読んだ後、これでよかったのだろうかと思う人も多いかも。
なかなか深い、斬新なミステリでした。