傷つきやすくなった世界で

買ってから最初のページを開くまでに時間がかかったのだけど、読み始めてすぐに、表紙の印象から受けるなんだか悲観的なイメージは忘れてしまった。1ページ1ページ、世間話を楽しむように、時事ネタについて考えをめぐらせます。考えるといっても、ぜんぜん頭をぶん回すしんどさは無く、心地よい感じで、ふわーっと楽な気分になりました。最近、味の濃いビジネス本に食あたり気味だったのだけど、久々に読書を楽しめました。

R25で連載されているときのタイトルは「空は、今日も、青いか?」だそうです。
こっちのほうがイメージ通りだけど、伝えたいことが本のタイトルになったみたい。

ぼくたちの社会はこの十年で余裕を失い、ひどく傷つきやすくナイーブになってしまったのだ。今、求められているのは、傷つきやすくなった世界で、やわらかな心を回復させていく方法なのだろう。  (本文より)


イノベーションの探求もいいけど、僕らの心はどこにあるのか。一息ついて考えてみるのも大切ですね。