はじめまして数学(2)

素数の神秘に触れ、限りない可能性を秘めた数の世界に誘ってくれた「はじめまして数学(1)」で、何年ぶりかに数学的好奇心を呼び覚まされました。

第2巻は『ベクトルをまわせ,ドミノを倒せ』がテーマです。

はじめまして数学〈2〉ベクトルをまわせ、ドミノを倒せ! (幻冬舎文庫)

はじめまして数学〈2〉ベクトルをまわせ、ドミノを倒せ! (幻冬舎文庫)

ここでは、自然数から「0」の発見、負の数のルール追加による「整数」の定義をじっくり説明しています。でも、ふと気づいてみると、ベクトルの概念、虚数の必要性までものすごく自然に語られていく。前巻に引き続き、その説明のエレガントさには驚かされます。
虚数の登場タイミングは、まさに目からウロコ。代数・幾何の導入時に、こういった話を聞いておくだけでも数学に対する興味は全然変わってくるだろう。
2巻の最後「ドミノを倒せ」は、ここまで挙げてきた数の法則の裏づけである「証明」の意味と、考え方が違和感なく語られる。数学的帰納法の基本にもやさしく触れている。

3巻読むのが楽しみです。