防犯ブザーの自作
子供のおもちゃを製作する際に、サイレンとかアラーム音がなってLEDが光れば喜んでもらえるため、こうした警報音ICをいくつか購入しています。以前、aitendoで購入した警報音サウンドIC「3L710」(サンプル回路図上では「3Y710」と表記されています。)というのを購入していました。
実際、音を鳴らしてみると、防犯ブザーとしてよく使われているような音が鳴ります。ICもSOP8で小型ですし、音を大きくすると防犯ブザーとして実用的なものであることがわかりました。
ここでは、サンプル回路図が少し抽象的でしたので、実動作を確認した回路図と、設計方法を紹介します。
目次
こんなふうに動きます
まずは、実際に動作させた動画を御覧ください。
警報音サウンドIC・3L710(3Y710) を使った防犯ブザー用回路図
aitendoのサンプル回路図が少し抽象的で、Webで探してもデータシートが見つからなかったので、ちょっと苦労しました。
▼3L710商品ページ
https://www.aitendo.com/product/18456
最終的に、実動作を確認した回路を掲載します。
回路図データはgithubで公開していますのでご活用ください。
警報音サウンド「3L710」の特徴
・警報音とは、防犯ブザー(痴漢防止ブザー)みたいな音がなります。実際、防犯防止ブザーの音源として作られたICかもしれません。ブザーっぽい音ですが、動作確認した回路では、ダイナミックスピーカーを接続しています。
・電源を入れると警報音がなり続け、PanicKeyを接続すると、ブザーの鳴動を止めることができます。また、On/Offキーのピンがありますが、何故か機能しません。上記2つのキーは、実際は電源のON/OFFで鳴動制御できそうなので回路図からは除外しています。
・サンプル回路ではVDD 4.5Vですが、3.3Vでも動作することを確認しました。
・今回の構成で組み上げて、iPhoneの騒音測定アプリでは72dB~80dbぐらい出てました。相当な大音量です。
自作防犯ブザーの製作
さて、この回路図に従って実装してみます。
パーツも少なく、コイン電池(CR2032)でも十分に動作することがわかったので、100均で買ってきた小型のアクセサリーケースを加工して収めました。
小さい基板に実装するため、抵抗・LED・コンデンサ表面に、メインの3L710はシール基板を使って裏面に実装しました。
これで2.5センチ四方のユニバーサル基板にすべて載ります。
実装するとこんな感じ。
出来上がったのがこちら。
電源を入れたらブザーが鳴って、LEDがチカチカ光るというシンプルな防犯ブザーです。
裏側には、ストラップか何かをつけれるように金具を付けておきました。
まとめ
シンプルな機能のICで、1個50円(2020年4月現在)とお安いのと、なかなかの大音量です。他のシステムと組み合わせて、警報音を鳴らしたりするのに有用そうです。
主要なパーツリスト
最後に、主要なパーツをリストアップしておきます。
・警報サウンドIC(3L710)
・ダイナミックスピーカー
・ NPNトランジスタ
- 抵抗
- ユニバーサル基板
- 5V昇圧DCDCコンバーター
安いですがちゃんと動くので重宝しています。