100均クリスマスツリーをイルミネーションLEDとメロディICで豪華にする工作
5年ほど前、100均(たぶんダイソー)で100円のクリスマスツリーを購入。毎年12月になると、職場の入り口に飾ってました。このままでも小さくてかわいいのですが、イルミネーションLED(1個40円)とサウンドIC(1個170円)を使ってアップグレードしてみました。 フルカラーで色をゆっくり変化させながら綺麗に光るLEDと、25曲のクリスマスソングを楽しめる豪華なツリーができました。
目次
- 目次
- こんなふうに動きます&作り方の概要
- ベースとなる100均クリスマスツリーと加工
- クリスマスサウンドICの制御基板の設計
- イルミネーションLEDの設計・実装
- サウンドICとイルミネーションLED回路の結合
- LED・サウンド 制御基板の実装
- 制御ボックスの加工と実装
- クリスマスツリーの装飾
- 電源アダプタの用意
- まとめ
- 主要なパーツリスト
こんなふうに動きます&作り方の概要
動作の様子と作り方のダイジェストは次のビデオを御覧ください。
100均パーツで作るイルミネーション&メロディ付き電子クリスマスツリー
ベースとなる100均クリスマスツリーと加工
5年ほど前に100均(たしかダイソー)にて100円で買ってきた小型のクリスマスツリーをベースに使いました。
このままでもかわいいのですが、ただの置物です。
まずは、加工をするためにツリーと植木鉢になってるパーツを分離します。
根本を見ると、ツリーと植木鉢パーツはホットボンドで接着されていました。
どうやって加工するか根本を曲げたりしてたところ、バキッと折れて穴が空きました・・・。
穴埋めとツリーの固定用にタミヤのエポキシパテで土台のパーツを作りました。
1~2日で固まりますので、ネジ穴(直径3mm)を2箇所空けてしっかり固定できるようにしました。
後ほど、イルミネーションとサウンド制御用基板・スイッチ類を実装する箱も、3mmのボルト・ナットを使い、このネジ穴を貫通させて固定します。
クリスマスサウンドICの制御基板の設計
クリスマスサウンドを流すために、「HK326-2」というサウンドICを使いました。秋月電子通商で2020年10月現在、1個170円で購入できます。25曲のクリスマスソングが入っていて、再生モード選択、再生状態LED制御なども可能です。特にマイコンは付けずに、このICだけで今回の作品を作りました。
メロディICの回路はこちらです。
回路図データはgithubに公開していますので、拡張される方はご利用ください。
この回路図に加え、最終的にはイルミネーションLEDを8個並列でつなぐので、電流変化に耐えるためにバイパスコンデンサ(47μF)をIC電源近くに実装しています。
ブレッドボードへの実装例はこちら。
このテスト回路でテストしている様子はこちらの動画でご覧いただけます。
クリスマスソング25曲入りIC「HK326-2」サンプル実装と連続再生テスト
イルミネーションLEDの設計・実装
次に、クリスマスツリーの電飾用のイルミーネーションLEDの設計です。
設計と言っても、電源を投入するだけで使えるマイコン内蔵のイルミネーションLEDがありましたので、こちらを使用しました。
秋月電子で、2020年10月現在、1個40円で購入できます。
マイコン内蔵ということでどこまで制御しているのかはデータシートから読み取れませんでしたが、テストで動かしてみたところ、電源直接接続だと定格以上の電流が流れてしまうようで、通常のLEDと同じく電流制限抵抗を付けたほうが良さそうです。今回は電源を5Vとしたので定格の20mAに抑えるように220Ωの抵抗をそれぞれのイルミネーションLEDの前段に実装しています。
ブレッドボードへの実装例はこちら。
電源に並列で好きな数のLEDを実装できます。(もちろん、LEDの数だけ電流が流れますので相応の電源がいります。)
今回は小型のツリーなので8個並列にしました。今回の構成だと5V印加で50mAぐらいの電流で収まるようです。
このLEDをツリーの装飾に使うために、動線を接続します。また、ツリーに巻きつけてショートしないように、電極は収縮チューブで保護しておく必要があります。
今回は、ツリーの飾りにもなり取り回しもしやすいエナメル線を使いました。
導線をイルミネーションLEDの電極に巻きつけたあと直接はんだ付けし、不要な線をカットして収縮チューブで保護、という手順で加工します。
エナメル線は電飾LED接続用なので導線の抵抗値も気にしなくても良く、ツリーに巻きつけるので長めに用意しておくと良いでしょう。
この加工をツリーに装着するLED分行います。
プラス側の電極はそれぞれの抵抗端子に接続しますが、GNDは共通なので束ねてはんだ付けしておきます。
サウンドICとイルミネーションLED回路の結合
イルミネーションとサウンドを組み合わせて動作させてみます。
ブレッドボードを使ったサンプル実装はこちら。
動作の様子は動画でもご覧いただけます。
【クリスマス準備】RGBイルミネーションフルカラーLED「OST1MA58K1B」のテスト
LED・サウンド 制御基板の実装
設計・実装準備ができたら、制御基板を作成します。
サウンドICと制御用のスイッチ、イルミネーションLEDの電流制限抵抗・電源回路を制御基板としてまとめて実装することにします。LEDやスイッチの接続は、拡張・メンテナンスを考慮してコネクタを出すようにしました。
実装結果がこちら。
制御ボックスの加工と実装
制御基板ができたら、それを収める箱を加工します。
ちょうどよいサイズのチョコレートの箱があったのでこれを利用しています。
基板・配線が収まり、近いサイズのものがあれば、何でもOKです。
クリスマスグッズなのでデザイン優先で探しましょう。
この箱にスイッチの配置を考え、穴を空けます。
今回は丈夫な紙の箱だったので四角い穴はクラフトナイフで、丸い穴は木材加工用のドリルで簡単に加工できました。
次に、この箱にツリーの植木鉢部分を接合します。
ツリーの木と植木鉢の固定用に空けたネジ穴をこの箱の蓋にも貫通させることで固定しました。
固定ができたら、LED・スピーカーのケーブルを通す穴をドリルで空けます。
一番大きいスピーカーが通る直径1cmの穴を空ければLED(直径5mm)も含めて容易に通るようになります。
あとはケーブルを通し、ツリーを固定していきます。
一通りケーブルを通した結果がこちら。
あとはケーブルを整理して蓋をします。
クリスマスツリーの装飾
イルミネーション LED、スピーカー、サウンド再生状態表示LEDをツリー上にまんべんなく配置するようにケーブルを巻き付けていきます。
光ってる様子がこちら。
好みに合わせて、うまく配置できたら完成です。
電源アダプタの用意
今回の制御基板は5Vで動作します。
サウンドIC、スピーカー、イルミネーションLEDが動作する電源を用意します。
LED8個の構成で、全部で100mAもあれば十分なのでUSB電源でもよかったのですが、結局ACアダプタがいりそうなので、ハードオフのジャンク品で拾ってきたACアダプタ(5V2A)のコネクタだけ加工して使用しました。
まとめ
この構成は他のグッズにも組み込むことができそうなので、みなさんの身の回りのものもクリスマスっぽく演出できるかもしれません。みなさまの身の回りのグッズを電飾する際にぜひ参考にしてみてください。
主要なパーツリスト
最後に、今回使った主要なパーツリストをリストアップしておきます。
・メロディIC
・RGBイルミネーションフルカラーLED「OST1MA58K1B」
- 抵抗
- エナメル導線
・モード切替用小型スライドスイッチ
- スイッチ
- LED
- ブレッドボード
- ユニバーサル基板
- コネクタ
- DCジャック
- エポキシパテ