ランエボのエンジンパーツを使った電子工作デバイスの製作

ランエボ4のエンジンオーバーホール時に要らなくなったピストンヘッドが家に4つありました。これまで、文鎮にしか使えてなかったので、コロナ禍のリモートワークグッズとして活用しようと思い、電子工作の部材として使ってみました。

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ランエボ4のエンジンから取り出したピストンヘッド

 

目次

 

 

作ったのはこちら

作ったのはLED電気スタンドです。

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ランエボのエンジンパーツを使ったLED電気スタンド

電源ON/OFFはもちろん、調光用のボリュームをつけているので、明るさ調整もできて便利です。LED部分はぐねぐねと動くので、照らす方向を自由に決めて固定も可能です。ピストンヘッドが重くて安定してるのを利用して、電気スタンドの土台(の重り)に使っています。何より、洗練された工業デザインが集約されたパーツなので、部屋に置いててかっこいいです。

動作の様子はこちらの動画を御覧ください。


ランエボのエンジンパーツを使った電子工作デバイスの製作

 

ランエボ4のエンジンのピストンヘッドの入手経緯

うちには登録から20年以上経つランエボ4がいます。

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うちの国産4ドアセダン

14万キロに迫る現在も元気に走ってくれています。ノーマルで三菱のディーラーさんで丁寧にメンテしてくれてるのもあると思うのですが、10万キロを超えたあたりからオイルの減りが激しくなってきたり、エンジンの調子が悪くなってきたため、エンジンをオーバーホールしています。

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エンジンオーバーホールの様子

このエンジンオーバーホール時に、交換できる部品(特に消耗品類)はすべて新品に交換しました。このとき、ピストンヘッドも4発とも新品交換したのですが、古くなったピストンヘッドを記念にもらっていて、家とか会社のPC机などに飾ってました。

(過去の記事でよくみると私のPCディスプレイの下に置いてあるのがわかります。)

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ランエボ4のエンジンから取り出したピストンヘッド

これまで、飾りや文鎮ぐらいにしか使っていなかったのですが、今回、電子工作パーツとして使えないか、ということで製作にとりかかりました。

 

LED照明の基本構成

ランエボ4のピストンヘッドを土台に使うことだけは決まっていますが、LED電気スタンドの基本となるパーツは以下の通りです。

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基本パーツ

LEDの照明部分には、秋月電子で売ってる超高輝度LEDモジュールを使いました。2020年7月時点で、540円で買えます。コロナ禍なので通販で買いました。

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超高輝度LEDモジュール

裏側に電極が付いていて、ここに9V~12Vを直結すれば明るく光ります。

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超高輝度LEDモジュールの裏面

すごく簡単に明るいLED照明ができる目処はたったのですが、ちょっと明るすぎることもあるので、調光できるように電源とLEDモジュールの間に可変抵抗を入れることにしました。電源の間に最大10KΩの可変抵抗を挟むだけでOKです。

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可変抵抗をはさんだLEDモジュール

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可変抵抗をはさんだLEDモジュール

秋月のホームページにも書いてありましたが、12V電源で最大輝度のとき150mAぐらいです。安い12VのACアダプタがあれば簡単に駆動できます。

12VのACアダプタを探したところ、昔使ってたルーターのACアダプタ(ちょうど12V)が余ってたので、これを使いました。

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余ってたACアダプタ(12V)

最近、ハードオフのジャンク品コーナーとかに、謎のACアダプタが100円で山積みになっているので、そうしたところから掘り出してくると安上がりで良いかもしれません。

 

部材を結合するケースは100均のいい感じのサイズのクリアケースを購入。

LEDモジュールをぐねぐね動かして固定できる首の部分は、100均で売ってたケーブル固定用くねくねケーブル「曲がるコードフック」を使いました。

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100均の曲がるケーブルフック

LEDモジュールが軽いので、ある程度の強度のある針金が入ってるものであれば代用できると思います。

 

ACアダプタの加工

ACアダプタコネクタとかがあればよかったのですが、今回はシンプルな電気スタンドなのでそのままスイッチに直結しました。下記のようにプラグを切断して、ケーブルを引き出します。

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ACアダプタの加工

ケーブルの皮膜を丁寧に剥がします。

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ACアダプタの加工

このACアダプタの場合、皮膜を剥がしたら、中央がプラス電極、その周りにある細かい銅線がマイナス電極になっています。これを引き出し、LEDモジュール接続用の線に接続していきます。

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ACアダプタの皮膜をきれいに剥がし、銅線を引き出す

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ACアダプタとLEDモジュールの接続

LEDモジュールに繋ぐケーブルと接続したら、被膜保護をしっかりしておきましょう。

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ACアダプタの加工

ケースの加工、スイッチ類の設置

次にケースの加工です。

今回は回路もシンプルで小さい部品も無いので、だいたいの位置を決めて油性サインペンで加工位置を決めていきます。

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ケースの加工位置決め

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ケースの加工位置決め

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ケースの加工位置決め

加工位置が決まったらケースに穴を空けます。

今回は丸い穴しかないので、電動ドライバーで簡単に加工ができます。

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ケースの穴あけ

最近買ったこの電動ドライバーがパワフルで、穴あけが楽になりました。

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穴あけ後のケース

ケースに穴が空いたら、スイッチ類がちゃんと固定できることを確認します。

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スイッチの取り付け確認

今回、重いピストンヘッドと、LEDモジュールをぐねぐね動かせるケーブルは、0.9mmのステンレス針金(これも100均で買ってきた)で固定しています。

ケースには1.2mmの穴を空けておけば、がっちり固定できました。

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ピストンヘッドとケースの固定

針金をほどけばいつでも取り外せるので、デザインに飽きたり、LEDモジュールが壊れても、貴重なピストンは他の用途に使うこともできます。

 

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ケースへの部品・ケーブル取り付け

最終的に、ケースに部品を取り付けた状態はこのようになります。

あとは、配線すれば完了。

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完成

 

まとめと活用

コロナ禍で在宅勤務が中心となり、自宅からWebミーティングをする機会が増えています。Webミーティング中に、自分の顔が暗くなったりすることがあり、これがあったら少しはましになりそうです。また、手元を照らす照明としても使い勝手がよさそうです。秋月のモジュールとACアダプタがあれば簡単に作れますので、是非参考にしていただければと思います。

 

 

主要な部材リスト

最後に、今回の製作で使った主要な部材をリストアップしておきます。