PFPワークショップ関西#17

PFP関西ワークショップ#17に参加してきました。
今回は、ほんとに運営にはほとんど関与せず、純粋に参加者として楽しませていただきました。

今回、題材にしたのは「クロスロード」という手法。

クロスロードの発端は阪神淡路大震災
たとえば、火災現場で人が救助を求めているとき、先に火を消すか?人を助けるか?
災害の現場では、たくさんのジレンマに遭遇します。
当時、実際に体験した人の、経験から得られた暗黙知や価値観を引き出し、共有するために使われたのがクロスロード。

やりかたは簡単で、難しい状況を、Yes/Noで答えられる設問にして、参加者に答えてもらい、その理由を説明してもらう。一見、強引に思えるかもしれないが、答えを絞ることで、発言の敷居を下げる。さらに、結論を先に出してその理由付けを探すことで、自身の思考整理のきっかけにもなる。

これを、プロジェクトの難局で、チームの暗黙知・価値観を引き出して共有しようというのが、今回の試みです。

用意するのは、「Yes」カードと、「No」カード。
非常に判断の難しいいくつかの設問に対して、先ず、全員でYes/Noを選択。最初は裏返しにカードを出して、一斉に表に向けます。
(これは、他人の判断に流されない効果がある。)

次に、全員でYes/Noの理由について説明していく。
理由を聞く中で、それぞれの思考の裏づけが聞けて面白い。考えもしなかった判断理由も聞けたりする。

今回、チームで一人だけ違う回答をした人には「金の座布団」がポイントとして与えられる。少数派の意見を尊重する面白い工夫も織り込んである。

いくつか、用意された設問でクロスロードを体験したあとは、実際に参加者が、開発現場で遭遇するジレンマを出してみて、チームで設問を作ってみた。
難しい問題ほど、いろんな意見や、思考過程が引き出せて面白い。

最後は、チームごとで気づいたことの発表。
これで結論を出すという安易な使い方を期待してはいけないが、プロジェクトの判断の難しい状況で、停滞した状況を打破するには、有効な手段であることが共通の意見としてまとめられていたところが多いように思う。

やりかたが簡単過ぎて、正直、やってみるまではその効果に懐疑的だったのだが、これは場面によっては有効な技法に思う。

最後は集合写真。
ゴールデンウィーク中にも関わらず、満員御礼でした。

最近、PFP関西の運営メンバーのみなさんは、おかげさまでいろんなところで活躍していますが、PFPとしての開催は約半年ぶり。
やっぱり、PFPとしての自主的開催は、「やりたい」という動機(ネタ)があるぶん、発見が多いです。

運営を引っ張ってくれたPFP関西スタッフみなさま、参加者のみなさま、ありがとうございました!